世の中の子供たちが整理収納が得意になったら何が起きると思いますか? 青山 美香
整理収納コンサルタントの青山美香です。
少しずつ、季節が変わってまいりましたね。この時期は、洋服選びに一苦労です。
さて、今回のテーマは、「子供たちが、みんな整理収納が得意になったら?」
15歳になる息子が、整理収納が得意になったら、親として、これほどうれしいことはないです。「得意」なのですから、もう親としてやってあげられることなんてないでしょう。私は趣味を楽しみ、好きな時間を過ごす。いつもいつも「どこにしまうの?」とか「どうすればいいの?」といった疑問詞だらけの毎日にさよならできるのですから。自分のモノを自分で管理でき、さらに自分の時間までも管理できるようになるでしょうね。
でも、ふと思いました。
「誰が教えたの?」
みなさんは、生まれつき英語が得意な子供に出会ったことがありますか?
得意になった子供たちは、誰かに教わったから得意になったのですよね?
だから、子供たちみんなが、整理収納が得意になるということは、教えてくれる人みんなが得意になる、ということです。
皆さんが子供の時は、いかがでしたか?
私は、整理整頓が家訓のような家で育ち、それが窮屈で、逆に苦手になりました。なぜそうしたほうがいいのか、どうして家を整えることが必要なのか、全く理解できませんでした。わかるように教えてもらいたかったな、今はそう思います。
私たちアドバイザーは、理論として整理収納を学んでいます。1級を取得していれば、その理論を「伝える」ことができます。では、整理収納アドバイザーなら、整理収納を得意にさせることができるのか?
残念ながら、それはNOです。
子供たちは、十人十色、感じ方もとらえ方もさまざま。基本的な理論を伝えるだけでは、「得意」にはならないでしょう。子供たちのために、基本を咀嚼して伝えてくれる人が必要です。
私は「親」になったとき、いつか息子が、身の回りのことが当たり前にできるように育ってほしい、そう思いました。そして、共働きが普通になった今、将来の伴侶をしっかりとサポートできるような、多くのことを「気づける」大人になってほしいと思いました。息子は、まだまだその途中です。性格やクセ、モノのとらえ方、親だからわかる第6感を使って、理論を咀嚼して伝えています。
母から子へ、父から子へ、私たち整理収納アドバイザーと共に、伝えていきませんか?
暮らしの形が、家族の数だけ存在するように、伝え方もまた、家族の数だけ存在するでしょう。家族で向き合っていれば、みんなとはいかないまでも、「得意」になる子供も増えてくるかもしれません。
そこから、整理収納理論の新しい考え方が生まれるかもしれませんね。