年末大掃除を成功させるためのお片付けはズバリこれです! 中島 理沙
こんにちは。整理収納アドバイザー 中島理沙です。
早いもので、あと数日で今年一年が終わろうとしています。私自身、この一年を振り返ると、まだ半年しか経っていないのではと思う程、あっという間の一年でした。妊娠中の昔、子どもが産まれてくるまでの1か月でさえも1年以上経っているのではと思う程、非常に長く感じていたのですが、今年一年の体感スピードとの違いは大きく、とても不思議です。今年は家族の事、自分自身の事、大切な人々の事をより深く考える年でもあり、新しいことへの挑戦の年でもありました。一昨年、昨年の自分は、今年の自分を全く想像していませんでした。とにかく、無我夢中の挑戦と実行の年でした。この新しい挑戦は、家族や大切な人々との時間を大切にしながらも、来年も継続していきたいです。
ところで、忙しい一年の最後に、なぜ大掃除をするのでしょうか。年末大掃除の風習は昔から「煤払い(すすはらい)」という神事として神社などで長年受け継がれているものだそうです。一年の住まいの隅々の煤を払い、清め、お正月の神様をお迎え、その年の安泰と幸運を願うことでもあるそうです。綺麗で整理整頓された住まいには、幸運がやってくるという考えは昔からあったのかもしれません。整理収納のお仕事をさせて頂くようになってから、その昔からの言い伝えも、単なる迷信などではないと強く感じます。モノや埃や汚れは、心とも深く関係していることを痛感します。これまで見てみぬフリをしていたそのモノの多さ、埃、汚れは、無意識のうちにイライラ、不快、ストレスとして心に影響しますが、スッキリした空間、綺麗な空間では、心もスッキリするばかりでなく、気持ち良い、嬉しい、ワクワクなど、プラスの要素で心に働きかけます。
実際に私自身、住まい、空間が変化した事で、今、何をしたいのか。何をするべきかがハッキリとしました。それまでは心のどこかで「なんとかしたい。何かしたい。」と漠然としていたのですが、その考えも、多くの「モノ」に邪魔をされていたのかもしれません。周りがスッキリすると、シンプルに物事を考えられるようになった気がします。
最近読んだフランスのドミニック・ローホー著「部屋とこころのシンプルな掃除」ではこのような記述がありました。 “「時間が足りない」と嘆く人が多いが、その「時間」という言葉を、「関心」に置き換えてはどうか。仕事をする時間がある場合、仕事に対して「関心」がある。あることをする時間がない場合、その事に対して「関心」がない。すべてが優先順位の問題である。生きるために「時間をかける」とは、一体何を意味するものなのか。一体、どのように私達の人生を、私達に与えられた時間を使えばいいのか。”
面白いと思ったのは、海外、フランスで生まれ育った著者が、あらゆる海外へ旅行し、日本で
墨絵や禅から得た日本の文化や風習に触れ、暮らしの価値観が全て書かれていることです。日本人にとって当たり前と思っている風習や伝統にも深い意味や価値があることに気づかされます。
私自身の
年末大掃除を成功させるためのお片付けはズバリ・・・
これまで見てみぬふりをしてきた「モノ」ひとつひとつに、「関心」を持つということです。
そのテーブルに置いてある「紙」は必要なのか、必要ないものなのか。何気なく床に置かれているその「モノ」は今、使っているものなのか、使っていないものなのか。なぜそれはそこに在るのか。本当はどこに在ると活かされるのか。ただ置かれていて気にしないと放置してきたモノ達に囲まれてしまっていませんか。この昔から受け継がれる日本の風習、伝統を機会に、是非、「モノ・埃・汚れ」に「関心」を持ち、向き合ってみてください。
スッキリ綺麗な住まいで、素敵な年をお迎えください🎵